ごあいさつすわりゅう たかじょうとはすわりゅう ほうようじゅつ ほぞんかいこうしゅうかいのごあんないしりょうかん
TOP > 御鷹場通信
御鷹場通信は諏訪流放鷹術研究所 所長のブログです
管理用 ID
パスワード

夕やけ小やけふれあいの里2009年 11月 12日 (木) 0時 32分
 更新の手際が悪くご迷惑をおかけしております。
 11月8日、東京都八王子市にある「夕やけ小やけふれあいの里」において、諏訪流放鷹術の実演を行いました。2007年に続いて2回目となりました。
 当日は汗ばむような陽気の下、多くの家族連れがお子様や犬たちと一緒に芝生の上で遊んでいました。あまり広い芝生ではなく、小さいお子様が非常に興味を持って下さったことから、今回はできるだけ体験を増やす形での実演を試みました。
振替をする櫛田門下生
 なかでもモモアカノスリによる振替体験では、障害を持ったお子様が体験を希望され、とても興奮して喜んでくださったのが印象的でした。鷹とのふれあいによって感性が刺激されたり、わずかでも人生の良い思い出になったりしてくれたなら、望外の喜びです。

天為2009年 11月 07日 (土) 21時 00分
 夕方からの寒さが日毎に厳しくなり、やっと猟期が近づいてきたという実感が湧いてきました。鷹も私もまだまだ運動不足ですが、焦らずにゆっくり調整したいと思っています。
 先日、賛助会員になって下さった方から参考にと機関誌を頂きました。文化にご理解のある方の入会が多いことを大変名誉に感じております。特に俳句をたしなむ方とのご縁が深く、鷹狩が詩歌とともに長い歴史を築いてきたように、これからの時代も皆様の意欲を後押しする文化であり続けたいと思っております。誌面より一句ご紹介いたします。
「鷹渡る 成層圏は 背なの上」 井上光人
天為 9月号

金木犀2009年 10月 26日 (月) 23時 58分
 キンモクセイの強い香りが心地良い秋の気配が、秋雨のためか急に寒さが増し、冬が駆け足でやってきたような気分です。かつては実家の庭に植えていたのですが、母が花粉症になったため全て切ってしまいました。最初はスギだけだったのが、秋にもブタクサ(セイタカアワダチソウ)など反応する種類が増えていくらしく、大変つらそうなため仕方ありません。願わくば、母の好きなバラだけは反応しないでほしいと願うばかりです。
 ようやく体調も回復して鷹の調整を少しづつ始められるようになったので、風邪を引かないよう注意しています。あっという間に過ぎた今年の夏休みは、吉川英治記念館を訪れました。同記念館は私の最も好きな博物館の一つで、数度目かの訪問ながら落ち着いた庭園の佇まいや書斎等、実際に住まわれていた時代の風情を楽しむことができます。「宮本武蔵」が有名ですが、私は「三国志」「新・平家物語」「親鸞記」等が好きでした。
 夏は特別に普段使用していないと思われる部屋が企画展示室として拡大されていましたが、直射日光の下、室内の温度の変化により写真パネルが膨張してひどくたわんでいたのが非常に気になりました。集客のため展示室を拡張する試みは察せられますが、史料価値にかかわらず、物を大切に扱う姿勢は崩さないでもらいたいものです。
キンモクセイの花

土漠2009年 10月 24日 (土) 22時 10分
以前、賛助会員の方から素敵な句を聞きました。恥ずかしながら教えて頂くまで知らなかったのですが、とてものびやかで情景が目に浮かぶような美しい句でした。ゴビ砂漠を渡る途中に詠まれたようなので、鷹はイヌワシであったのかもしれません。天の川の一面に広がる大空の下、同じ厳しい環境で生きる人間と鷹の息づかいを感じました。
「天の川 鷹は飼われり 眠りをり」 加藤楸邨
 ゴビ砂漠は行ったことがありませんが、いわゆる砂漠と呼ばれる地域でも、全てが完全な細かい砂というわけではありません。UAEの砂漠を見る限り、沿岸近くはいわゆる土漠または礫漠と呼ばれる土壌で、水分を含むためわずかに植物が根付いていますが、塩分が強すぎると白く浮き上がってしまいます。
塩分が吹き出した地面

シェイク・ザイード・モスク2009年 10月 22日 (木) 12時 58分
今回アブダビでは特に多くのご厚意を頂いたのですが、なかでもシェイク・ザイード・モスクを見学できたことを嬉しく思いました。
 故ザイード国王はUAE建国の父であり、今もなお国民に愛されている偉大なシェイクで、亡くなられた後、多くの国民が彼の名前を子供につけたそうです。鷹狩を愛され、著書も残されています。砂漠の緑化にも力を注がれ、現在市内に豊かな緑が広がっているのはザイードの国王の政策のおかげと言えます。2004年に訪れた際にはまだ存命中で、展示会に来ると言われながら果たせませんでした。その2か月後位に亡くなられたのも記憶に新しく、一度でいいからお会いしてみたかったという思いがあったので、異教徒ながらお参りに伺う気分で訪ねました。
 4年間かけて建設されたというモスク内にある故ザイード国王の霊廟では、24時間交代でお祈りを捧げる声が響いており、そこだけは撮影が禁じられています。外国人の服装に対して比較的開放的なUAEとはいえ、モスクに入る時には女性はアバヤと呼ばれる黒い衣服を着用しなくてはいけません。男性はカンドゥーラを着用する必要はありませんが、短パンなど肌を著しく露出している人は、隠すために着用を指示される場合もあるようです。衣服は入口で貸してくれます。
アバヤ着用
 モロカンスタイルの高い天井やイタリアから取り寄せたグラスなど世界の粋を集めて作られた純白の建物は息をのむような美しさで、室内はとても荘厳とした空気が流れ、総大理石の床は汗ばむような日差しの下でもひんやりとしていました。礼拝室(男性用)の絨毯に座って広い室内を見渡すと、なぜかとても心が落ち着くような気がしました。

東京人22009年 10月 20日 (火) 12時 05分
 10月3日には『東京人』11月号が発売されました。「映画の中の東京」という特集で、前回取り上げて頂いた、東京の伝統文化としての鷹匠の後編が掲載されました。遅くなりましたが、お世話になりました関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
 映画の特集なので映画好きな方はすでにお手に取られたことと思いますが、大瀧龍一氏の文章に出会えたのは意外な喜びでした。川本三郎氏がおっしゃるように、私たちは社会全体としては大きな歴史の流れの中に生きていますが、個人としては小さな記憶を大切に抱えて生きていくからこそ楽しいのだという言葉に共感しました。『天皇の鷹匠』でお世話になりました佐伯修氏のコラムも楽しく拝読いたしました。
 余談ながら誌内で黒沢清監督の『アカルイミライ』をお薦めしている方があり、私もとても好きな作品なので嬉しくなりました。東京の下町に馴染みのない私ですが、どこか温かみのある風情と発光クラゲが印象に残る、不思議な雰囲気の良い映画です。
東京人11月号 発行:都市出版株式会社


動物感謝デー2009年 10月 19日 (月) 20時 54分
 10月3日、駒沢オリンピック公園において動物感謝デーが開催され、当保存会は今年も協力いたしました。開会式ではモモアカノスリが運んで来た開会宣言書を、大橋鷹匠が実行委員長に手渡すなどのイベントが行われたようです。百合若伝説を彷彿させるようなユニークな儀式で、ご観覧くださった皆様には楽しんで頂けたことと察せられます。
開会式の様子
鷹匠の絆2009年 10月 19日 (月) 20時 48分
 今年の展示会ブースは、アブダビにあるハヤブサのための専門病院であるFalcon Hospitalの隣でした。かつて研修生として在籍していたことがありましたので、馴染みの知人たちと旧交を温めることができました。またイギリスでもハヤブサ頭巾を売っていた人と会うなど、顔見知りの人と出会えるのは楽しいものでした。
 鷹狩は世界で愛好されている文化ですが、どの国でも愛好者はそれほど多いわけではありません。職人の世界ですので、自分の腕を頼りに色々な国を渡り歩いて働く鷹匠もいます。国や文化、宗教などは違っても、鷹を愛する情熱には共通した想いがあるように年々感じます。それが絆となり、文化を伝え残すための世界的な強いパワーになればいいと願うばかりです。
 展示会は4日間で10万人以上の人出があったそうです。現地でお世話になりました関係者の皆様にはこの場をお借りして心より御礼申し上げます。
病院のスタッフたちと

Musical Ride2009年 10月 19日 (月) 20時 40分
 長らく通信を更新せず、申し訳ありませんでした。UAEで9月30日〜10月3日までの4日間開催される展示会に協力するため出かけておりました。首都Abu Dhabiで開催される展示会(International Hunting and Equestrian Exhibition)では、毎年ラマダンが明けたこの時期に狩猟と馬術の展示会が開催されています。今年は昨年建設中だった会場がすべて使用可能になったためさらに規模が拡張していましたが、企業が増える一方で鷹狩関連のスペースはあまり変化がないように思いました。
 今年の展示会の目玉は、イギリスから初めてやって来た英国王室近衛騎兵隊による馬術ショー「Musical Ride」で、初めての有料イベントながら大盛況でした。私もチケットを購入して見学させて頂きました。オーケストラによる両国国歌の演奏等の後、ドライアイスと勇壮な音楽とともに馬たちが入場し、大音響の中、狭い会場内を交差するように走り回ったり、寝転がったりする姿は勇壮で、最後の全速力での疾走は息をのむような美しさでした。
 一般に神経質と言われる馬たちが完璧に訓練され、落ち着いて動き回る姿に、350年の伝統と調教師の高い技を見る思いがして大変感動いたしました。
走る馬たち

再興第94回院展のお知らせ2009年 9月 12日 (土) 23時 50分
 9月1日(9時)〜16日(13時)、東京都美術館において再興第94回院展が開催されていますのでご紹介いたします。再興院展は、岡倉天心らが中心となって1898年に創立した日本美術院が主催となって1914年から行っている日本画の公募展で、平山郁夫氏、手塚雄二氏ら同人作家をはじめ、一般入選作を含む新作日本画およそ120点あまりが展示されています。毎年9月の東京展を皮切りに全国を巡回します。
 本年は当保存会の顧問をしてくださっております今井珠泉先生が文部科学大臣賞を受賞されました。得意の猛禽、特にワシをモチーフにされた流氷の上を飛ぶ姿の「静夜」と夕闇に羽根を休めるイヌワシの姿「静日」の2点で、時の流れを静かに見守っているような雄大な作品です。過ぎ行く時間の中に身を置く猛禽の姿を通して、今井先生が自身の様々な心境を示されているように感じられました。
 あと数日ですが、お近くにお越しの際はぜひ御観覧ください。
静日(イヌワシ)と静夜(流氷) (c)今井珠泉

以前の記事


はんばいどころおたかばつうしんいたくぎょうむおといあわせ