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御鷹場通信は諏訪流放鷹術研究所 所長のブログです
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歳末に寄せて2008年 12月 31日 (水) 12時 14分
 本年は「鷹匠の庵」を閲覧くださいまして誠にありがとうございました。辛いこともありましたが、良いこともあり、様々な出来事から人の心づかいに気づかされる一年でした。人生の一部として真剣に鷹と向き合い、技の研鑽に取り組んだ仲間たちと過ごせた時間はとても勉強になりましたので、これからも大事にしていきたいと思っています。
 興味のあることを想像するだけでなく実際にやってみると、予想外の体験が刺激になって心と体の発達が目覚ましいように感じられます。またそこで出会う異なる世代の人々との交流は社会的なつながりを深める経験になっていくと思います。景気が上向きになる兆しはなかなか見えませんが、来年も楽しく意義のある一年にするため前向きに活動していきたいと思いますので、ご理解のほど宜しくお願い申し上げます。
 年明けの実演では天候によっては厳しい条件の日もありますが、毎年のように足を運んでくださる方々との交流の場でもあります。当保存会の活動にご興味のある方はお声をかけていただければ幸いです。
今年の若鷹

リハーサル2008年 12月 27日 (土) 20時 21分
 寒波のためこの冬一番の寒さとなった26日、奥多摩地域では今年初めての積雪がありました。身を切るような冷たい風は山間部だけでなく、都心では押されるほどの強い風になりましたが、浜離宮恩賜庭園において新春の諏訪流放鷹術実演のためのリハーサルが行われました。
 今年は例年以上に仕事が忙しく仕事納めの金曜とあって休めない者が多い中で、私を含めて3名の門下生が調整に駆けつけました。順調に終えることができまずは一安心です。
 ただ、一時期は減ってきたと思われたカラスが昨年以上に舞っていたように見えました。カラスのためのトラップは若い鳥は引っかかっても、ベテランはまず入ることはないと言われますし、餌の確保できる場所が減っていないのかもしれません。
ツバキの切株に積る新雪
 浜離宮は浜御殿と呼ばれていた時代からそこにあり、徳川将軍家の別邸として将軍たちが鴨猟を楽しんだり、同行の女房たちが釣りを楽しんだりして野山で遊ぶ気持ちを味わった庭園でした。葦の原っぱは残されておりませんが、毎年のように変わりゆく都心の風景の中で、昔と同じように庭園が今もここにあり、鷹匠たちが住み込みながら調教や調整にいそしんでいた場所でもあることを考えると不思議な気持になります。

「今井珠泉日本画展」のお知らせ2008年 12月 20日 (土) 21時 48分
当保存会の顧問をされている今井珠泉先生から2009年新春に日本橋三越で1月20日〜26日まで開催される日本画展のお知らせを頂きましたので、ここにお知らせ致します。
 今井先生は人物から風景、花鳥画に至るまで幅広い題材を取り上げていらっしゃいますが、中でも猛禽を題材とした作品を数多く発表されていることで知られております。長年ご交流のある平山郁夫先生からも評される描写力は、私のような素人でも魅せられます。
 ご興味のある方はお立ち寄りいただければ幸いです。なお、福岡(2月17日〜23日)、仙台(3月17日〜23日)、名古屋(4月22日〜28日)でも同様に三越で開催されるということです。詳細は各会場にお問合わせください。
歳寒三友(三)30号 (c)今井珠泉

義士祭22008年 12月 16日 (火) 22時 55分
 午前中は雨に降られたため肌寒い一日でしたが、午後には晴れ間がのぞきました。道すがら、増上寺では外国人観光客の写真撮影に応じ、また忠臣蔵ファンの方々からは多くの拍手をいただき、赤穂浪士が今もなお地元の人々に愛されていることを実感しました。泉岳寺には多くの出店が軒を並べ、観光客で歩く余裕もないほどごったがえしていました。
 今回参加してみて、民衆の愛好する赤穂浪士というのは、赤穂事件というよりはむしろ歌舞伎などによって伝えられた「忠臣蔵」の、義理と人情といった心の美しさを現したものなのではないかと思われました。人の生き様は儚いものながら、そこにある想いが物語として昇華された時、時代を超えて伝え残されていきます。江戸時代の生活は想像できなくても、喜びや悲しみという感情は不変であるために、現代の人々でも共感できるからです。多くの事件が忘れ去られていく現在から考えると、それだけ江戸時代は事件が少なかったと言えるのかもしれません。
 義士たちのお墓には一年中線香の絶えることがないそうです。一方で、浪士の子孫や有志も高齢化しており、後継者不足が悩みの種のようでした。今年で18年目を迎えるという義士祭を通じて、地元の歴史の語り部たちの想いが残されていくよう祈念いたします。
増上寺にて

義士祭12008年 12月 16日 (火) 22時 44分
旧暦12月14日は「仮名手本忠臣蔵」などで知られる赤穂事件が起きた日で、ご存じのように大石内蔵助ら赤穂浪士四十七士が吉良上野介邸に討ち入り、主君の仇討を果たした日として知られています。歴史的背景や史実に関しては様々な解釈のあるところですが、主君を思う彼らの志を偲ぶため、毎年12月に赤穂浪士の子孫と地元の有志の方々が中心となって泉岳寺義士祭が行われています。
 この義士祭に今年は特別に鷹師を始めとする当保存会鷹匠が参加しました。放鷹文化との縁は特に無いのですが、地元の文化活動の保存に力を貸してもらいたいと知人から協力を乞われたため、急きょボランティアとして参加したものです。
 四十七士に扮した有志たちは浅野家上屋敷のあった築地から歌舞伎座前を通って芝増上寺で休息をとり、泉岳寺で義士たちのお墓にお参りをしました。
お墓参りの帰り

動物文学2008年 12月 11日 (木) 20時 29分
以前鷹師を取材したことのある新聞記者の方から動物文学誌に取り上げさせてもらったというお手紙とその掲載誌が届きました。非売品のようですが、読者の方には鷹匠の人生を想像する一つの作品として楽しんでいただけることと思います。
実際に飼育した経験以上に、動物文学が心に与える影響は大きいように思います。子供の頃、戸川幸夫の作品に刺激を受けたという人が多いため、一般に鷹匠といえば特権階級に仕える役職よりも雪山で鷹とともに暮らすマタギのようなイメージが強いようです。
私が最も印象に残った動物文学は「シートン動物記」でした。オオカミ王ロボ、タラク山の大熊、アナグマと少年など人間と動物との関わりの多くは悲劇的な結末を迎えることが多かったのですが、伝書鳩アルノーは野生の鷹によって命を落とす話で、自然の厳しさが感じられました。しかし鷹を訓練するようになってからは鷹が自然の中で生き残ることの厳しさを考えるようになりました。
動物文学誌第46号 (c)動物文学誌協会

最初の鳥2008年 12月 09日 (火) 23時 13分
 年末が近づくと、なんとなく気持ちが落ち着かなくなります。できなかったことやし忘れたことなどが不意に思い出され、焦るばかりです。
 些事に追われて疲れたり、訓練する時間を毎日取れなかったりして消化不良の日々が続いています。落ち込むこともありますが、そんな時は内に籠るよりむしろ外に出た方が良いようです。今年最後の月例講習会では、各門下生の鷹の状態を確認し、狩場での動き方などを指導していただきました。
 今回は調整中のハヤブサたちを使用して2点振鳩などを実施しました。オオタカとハヤブサの振鳩は、名称は同じでも振り方や目的が異なります。馴れないうちに両方の種類をいっぺんに始めると調教方法を混同してしまうことがよくあるようです。
夕焼け

風を切る2008年 12月 05日 (金) 1時 05分
 師走に入り、寒さが厳しくなってきました。午後4時半を過ぎると薄暗くなってしまうため一日が短く感じられ、夕暮れ時の冷たい風が肌にこたえます。
 ベッド・ミドラーの「ウィンド・ビニース・マイ・ウィング」のように風は翼を支えてくれる大いなる力であったり、諏訪の神事「風の祝」にあるような時には鎮めるべき神であったりして、見えないながら私たちの生活に多大な影響を与えています。
 風切鎌を彷彿とさせる長い風切羽を持つとはいえ、訓練初期の隼や若い鷹にとって、実際に強い風を切るようになるには技術がいるようです。徐々に体得させるため、時間や場所を選んで訓練します。里山でもうねるようなつむじ風や埃っぽい風に閉口することはありますが、ビル風は人為的にねじまげられた凶暴性のような力を帯びていて、鳥たちでさえ時には難儀するように見えます。鳥が鳥として生きるのも楽ではないようです。
風に乗るハヤブサ(c)Okirakubirder2

諏訪と鷹狩22008年 11月 27日 (木) 20時 59分
 実演は午前中に諏訪市文化センター隣で行われました。御観覧くださいました多くの観客の皆様に感謝申し上げます。
 今回は大橋鷹匠と森谷鷹匠が気合いを入れてオオタカの調整に勤しんでくれましたので、私や他の門下生は安心して補佐に回ることができました。鈴木鷹匠補と神門下生のモモアカノスリも渡りや振替、鷹匠体験などに活躍してくれました。
 ただ観客の前で鷹を飛ばして見せるのが実演というイメージがありますが、音響の設置から解説の担当、放鳥器の設置、鷹道具のあしらいなど多くの者がそれを支えています。鷹を披露する者、それを補佐する者は互いの役割を理解し、演目がスムーズに進行するよう努力したため、実演は成功に終わりました。
質問に答える大橋鷹匠
 午後は公開講座を拝聴し、大変貴重なお話を伺うことができました。その後も先生方との懇親会に出席させていただき、とても楽しく和やかな時間を過ごすことができました。


諏訪と鷹狩12008年 11月 27日 (木) 20時 54分
 11月22日、第一回放鷹文化講演会「諏訪と鷹狩」が長野県諏訪市で開催され、当保存会は放鷹実演によって協力いたしました。前日は夕方から小雨が降り、厚い雲がたれこめた不安定な天気でしたが、当日はすっきりと晴れ上がり暖かい一日となりました。
御神酒をいだたく鷹師
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